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CG技術を活用した高速CAMソフト : SMART CAM

SMART CAM Engineについて

一般的なCAMソフトにおいて、工具経路の算出には一般的には線形幾何演算主体の演算アルゴリズをベースとしています。SMART CAMは、この曲面処理アルゴリズムをクラフィックスの描画処理として置き換えることにより、高速グラフィックボードの能力を最大限活用し、処理スピードの圧倒的な向上を実現した技術です。この技術は、メモリ制限がほとんどない64bitOS上で威力を発揮します。

SMART CAM Engineは、コンピュータに備えられているグラフィックスカードの機能を利用することで、複雑なNCデータによる切削加工の結果を、超高速かつ精密にビジュアライズするツールです。100MBを超す巨大なNCデータでも、加工結果を数分で画面に表示し、削り込みや削り残り、そして面の仕上がりを画面で確認できるので、NCデータの生成や検証を効率的に進めることできます。

効率的なNCデータの生成の実現

金型製品のNC加工では、前加工で削り残った部分を、次加工で除去する作業を繰り返し行います。このような作業で大きな役割を果たすのが、加工結果を高速にビジュアライズするNC加工シミュレータです。しかし、従来の加工シミュレータは、処理速度に問題がありました。巨大なNCデータの加工結果をビジュアライズするには、数十分の時間を必要とし、効率的な作業を阻害していました。シミュレーション精度も低く、画面表示から加工結果を正しく判断することは困難でした。

SMART CAM Engineは、従来とは全く異なるコンセプトに基づいて開発されたNC加工のシミュレーションツールです。近年高速化の著しい3次元グラフィックスの表示用LSIの機能を用いて加工シミュレーションを行うことで、従来の加工シミュレータと比較して10倍以上の高速性を実現しています。例えば、自動車のプレス型の仕上げ加工用の巨大なNCデータでも、数分で加工結果を画面に表示できますので、NCデータの生成作業を格段に効率化できます。表示されるシミュレーション結果は非常に高精細で、実加工の結果かと見間違えるほどです。

NC加工シミュレーションの結果 Clickすると部分拡大図へ

基本技術

SMART CAM Engineは、PCやワークステーションに搭載されている3次元立体表示用のグラフィックスカードの機能を用いて、高速・高精度なNC加工シミュレーションを実現しています。グラフィックスカードには、多面体表示用のGPU(Graphics Processing Unit)と呼ばれるLSIが搭載されています。このLSIは、グラフィックス処理に関する計算をコンピューターの演算処理に用いられるCPUよりも10倍以上高速に実行することが出来ます。SMART CAM Engineでは、Z-マップと呼ばれるモデルを利用した加工シミュレーション処理を、GPUによる隠面処理と呼ばれる計算に置き換えて実行することで、GPUの高速性を加工シミュレーションで活用することに成功しました。
SMART CAM Engineの基本技術

主な特長

驚くほど高速・驚くほど高精度
加工シミュレーションの主要な計算を、グラフィックス表示用LSIで実行することで、驚くほどの高速性を実現しました。100MBを超す巨大なNCデータでも低精度なら秒速で、最高精度でも数分で加工結果をビジュアライズします。さらに、加工結果をまるで写真のように高精度にビジュアライズすることが可能です。

64bit OSへの対応
64bit OSの普及によりメモリーの壁が取り払われれば、さらに高精度なシミュレーションが実現できます。

対応工具
ボールエンドミル、フラットエンドミル、ラジアスエンドミルの3種類の主要な工具に対応しています。
削り残り・削り込みの評価
NCシミュレーションの結果と製品形状を比較し、削り込みや削り残りを色分け表示することができます。

複雑な加工条件での工具経路の計算例

グラフィックスハードウェアの機能を利用して、切削対象領域の輪郭図形のボロノイ図の画像を生成することを応用し、点群のボロノイ図を高速計算することにより工具経路の決定を行います。
複雑な加工条件での工具経路の計算

NCデータと対応する部分の加工シミュレーションの結果例

下記図は、SMART CAM技術を用いた加工シミュレーションの結果例です。この例では、金型製造に関する解くべき問題を工具先端の球面の掃引立体を描画する問題べ置き換え、掃引立体を構成する球面と円筒面を多面体化し、それらの隠面を消去した画像を生成し、バッファに保持されたデプス値を取得し、それと同じ長さのデクセル群を生成することで高速化を実現しています。
NCデータによる加工シミュレーション

高速で滑らかな加工アニメーション例

SMART CAM上では、切削面以外は再描画しないことにより高速に加工アニメーションを描画することが可能です。
高速で滑らかな加工アニメーション

削り残し部分の推測シミュレーション例

SMART CAM技術を削り残し部分を評価するシミュレーションツールとして応用した例が下記2枚の図です。下記左図では、削り残しが0.1mm以上の部分のみ色を赤く表示し、下記右図には削り残しが2.0mm以上の部分が赤く表示されています。
削り残し部分の推測シミュレーション